碁盤目試験、クロスカット試験法(塗装の密着性試験)
クロスカット試験(碁盤目テープ試験)とは
碁盤目試験法、クロスカット試験法は塗装の重要な品質性能である密着性・付着性を調べる試験です。
テスト方法が簡単で、結果がすぐに得られるのでもっとも広く採用されている塗装の密着性試験です。
尚、JISでは以下のように規定されています。
廃盤となった旧「JIS K5400 塗料一般試験方法」の碁盤目法、碁盤目テープ法、クロスカット(K5400ではX字にカット)は1999年に制定された「JIS K5600 塗料一般試験方法」の4-6に移行し、碁盤目の数が旧碁盤目試験法の100マスから 新しく決められたクロスカット法は「素地まで達する6本の格子状(碁盤目様)の切り込みを入れた」時にできる25マスと試験方法が簡略化されました。
現在 塗装の碁盤目法と言う試験方法はJISにはありません。
クロスカット法としてのみJISで決められているようです。
カットの間隔は1mmと2mmに決められています。
0μm~60μm:硬い素地は1mm間隔、軟らかい素地は2mm間隔
61μm~120μm:硬い、軟らかい素地 2mm間隔
121μm~250μm:硬い、軟らかい素地 3mm間隔
某大手塗料メーカーなどでは クロスカット(X字カット)より厳しく、信頼性の高い100升目による碁盤目試験法を採用している現状に合わせ弊社では引き続き碁盤目試験法を採用しています。
ご要望によりクロスカット法(JIS K5600)による評価にも対応できます。
JIS K5600ではクロスカット法は、「付着性の測定手段とみなしてはならない」とあります。
塗装の付着性試験には 他にプルオフ法も(株)ワカヤマでは採用しています。
試験の目的
塗装の密着力・付着力を調べます。
塗装については以下のページをご覧ください。
⇒焼付塗装
⇒樹脂塗装
⇒電着塗装
試験方法
図 : カッターガイド
参考文献 : JISハンドブック 塗料(日本規格協会)
カッターガイドを使用
切り傷の間隔は1mm、2mm、5mm等が用いられる。
(2) 碁盤目部分にセロテープを強く圧着させ、テープの端を45°の角度で一気に引き剥がし、碁盤目の状態を標準図と比較して評価する。
使用機器
カッター、カッターガイド、セロハンテープ
当社の判定基準
分類0 | どの格子の目もはがれがない |
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分類1 | カットの交差点における塗膜の小さなはがれ。明確に5%を上回らない |
分類2 | 塗膜がカットの線に沿って、交差点においてはがれている。5%以上15%未満 |
分類3 | 塗膜がカットの線に沿って部分的、全面的にはがれている。15%以上35%未満 |
分類4 | 塗膜がカットの線に沿って部分的、全面的に大はがれを生じている。35%以上65%未満 |
分類5 | 分類4以上 |