白金メッキについて

白金電極とは?

白金電極、チタン電極と呼ばれているものは、純チタンの板やエキスパンドメタルに白金(プラチナ、Pt)をメッキし、陰極と不溶性陽極の電極を作るものです。メッキの厚みは電極の使用条件、スペックによりご希望の厚さをご指定することが出来ます。水素水生成のための水道水の電気分解には0.5~2.0ミクロンをお勧めしています。(1ミクロンは千分の1ミリ)

◆効率的な水素発生の為のチタン製白金電極の条件
メッキ(電解メッキ)に携わる者として電気化学的に分かる範囲でお答えしますが、コストアップ要因になるのでご注意ください。
①電流分布を均一化させる。
・電解液中の電流は極板の角や端面から集中して流れる性質があるので、板材をラス網やパンチングメタルに変える。
・陰極と陽極の極間距離を出来るだけ離す。
・極板に大きな凹凸をつけない。(部分的に極間距離が短くなるとそこに電流が集中します)
・極板のとがった角をなくす。角は三角に切ったり丸くする。  
電流は思った以上に流れやすい所に集中して流れますので注意が必要です。極板の位置による電流密度の差は何十倍~何百倍にもなることはよくあります。

②白金電極の表面積を大きくする為に板材からラス網、パンチングメタルなどに変える。陰極と陽極の対面する面積を大きくする。
③白金電極の断面積を厚くし段面積当たりの許容電流値をオーバーしない。
発熱するのは断面積当たりの電流値が高すぎるため。発熱した分の電流は無駄に使われています。銅とチタンの相対的伝導性は銅を100とした場合、チタンは3程度しかありません。参考までにアルミは30~50、真鍮は20~28、ステンレスは2.3~3.5、軟鉄12となります。

④白金電極との接点について
接触抵抗を下げるために接点はネジ、溶接などでしっかり止める。わに口のように点でとめる。線は力が弱くなる。接点は出来るだけ離して、多く取る。

⑤チタンは電流が流れにくいので白金メッキを厚くする
電気抵抗率(20℃) 銅:16.78nΩ・m 、金:22.14nΩ・m、 白金:105nΩ・m 、チタン:420nΩ・m

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