メッキと塗装の豆知識

透明色と不透明色の違い 塗装

塗装の色には透明な色不透明な色があります。
透明な色とは下地が透けて見える塗料(カラークリアーなどともいいます)、
不透明な色とは下地を隠蔽して見えなくする塗料です。
普通身の回りにある塗装はほとんど全て不透明な塗料を使っています。
不透明な青の上に不透明な赤をつけても青→赤=赤にしかなりません。
これは赤が下地の青を隠蔽して消してしまうからです。
砂打ちや小さな傷も見えなくなってしまいますし、下地をまったく見えなくしてしまいますので見ただけでは素材が金属なのかプラスチックなのか木なのかわかりません。
透明な色なら金属光沢が残っていたり、木目が見えたりするでしょう。



でも全ての色が下地をまったく消してしまうわけではありません。
例えば薄いベージュ色などは隠ぺい力が弱いので下地が少し透けて見える事もあります。



簡単に言えば不透明色は顔料の濃度の濃い色、透明色は薄い色です。
色が薄いからステンドグラスのように向こう側が透けて見えると理解してください。

不透明色をどんどん薄めてみるとそれがよくお分かりになると思います。 (実際には透明色と不透明色は色素の原料が違います)



では次に透明な色のご説明をしましょう。

ここにTi素材、Niめっき、クロムめっき、黒Niめっきした物があります。まだ塗装はしてません。
左側はガラスビーズで砂打ちがしてあります。



これに吹き付け塗装で同じ(透明な)ピンク色を付けました。



Tiは素材の黒味が出てきて黒っぽくなりピンクとはいい難い色です。
素材の黒味は消せないのでTiには薄くて明るい色はめっきしないとできないのはこの為です。
Niは薄いピンク色ですが、クロムは青く、黒Niは黒くなりました。
同じ色を付けても違う色になってしまうのは色が薄く下地が透けて見えているからです。
つまり金属の光沢、めっきの色、砂打ちなどが透けて見える透明色なのです。
砂打ち面は金属の表面がでこぼこなので光が乱反射して鏡面部とは違う色に見えます。 実際の色は同じです。
塗装を付ける事により下地の色がさらに強調されていることもお分かりでしょうか?
Ti素材の黒味やクロムめっきの青味は想像以上に強調され、黒Niはピンク色をつけたのに黒くなっています。
次にNiめっきに同じピンク色のマットコートをかけました。



全体がマット調になり、砂打ち部はもっとマット感が強くなっています。
このように砂打ちと塗装のマットカラーは見え方、風合いがぜんぜん違います。
砂打ちは金属の乱反射ですからそれを合成樹脂(プラスチック)の塗料で表現する事はできないので、砂打ち+透明色のカラーは砂打ちをかけないと色合わせが出来ない事があります。
よく砂打ちのことを「マット」と言われる方がいらっしゃいますが、そう言われますと砂打ちの事なのか塗装のマットコートなのかはっきり分からないことがあります。
確かに砂打ちも広い意味で「マット」なのですが、はっきり「砂打ち」とか「マットカラー」と言うほうが間違いは少なくなると思います。
透明な青の上に透明な赤をつけたら青→赤=紫になることはもうお分かりでしょう。



透明色と不透明色の違いの感覚がおわかりになったでしょうか?


下の2色の赤色をご覧下さい。
暗い赤と明るい赤ですが実は赤の色はまったく同じものを使っています。
ただ明るい赤の方には下地に白色を付けてあります。
その上に半透明な赤を塗る事により少しだけ白が透けて見える為、明るい赤になっています。
(注:白と赤を混ぜてしまうとピンクになってしまいます)
原色よりも明るい色が欲しい時にはこの様な方法もあります。



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