メッキと塗装の豆知識

めっきは何にでも付くの? メッキ

プラスチックでも木でも貝殻でもその気になれば大抵の物にめっきできるらしいです。
めっきの本などには方法は書いてありますが、その薬品をそろえるだけでも大変なので私は試した事はありません。

それらをガラスケースに入れて飾っておくだけならいいですが、ある程度密着していて耐食性も持たせたい、実際に使用したいならそう簡単ではありません。

まともなめっき処理が可能なプラスチックはABS、PP、ポリスルホン、ノリル樹脂に限られます。しかもこれらの樹脂の素材はめっき用グレード品で、成形もめっきすることを前提に作られていないと密着や外観が悪くなります。
めっき液も無電解めっきといって電気をかけずに化学反応でつけるタイプのめっき液を使います。

つまりプラスチックは企画の段階からめっきすることを前提に作っていかないとめっきはできない事になります。
よく「材質は分からないけどプラスチックのバンパーにクロムめっきしてください」などと言われますが 弊社では樹脂メッキはできません。
今付いているめっきか塗装をはがして再加工となると危険が大きすぎます。もしどうしても色を付けたいのなら車の塗装屋さんで塗装した方が後々後悔しないで済むでしょう。

木や貝殻に例えば金めっきをして、工業製品として使うという事はまずあり得ないので、これらは観賞用としてならめっきできます。
そう云うめっきを専門にしている会社があるかどうかは知りませんが、大抵趣味の領域ではないでしょうか?

またクロムめっき、黒クロムめっき、黒ニッケルめっきなどはその上から再メッキするとはげてしまいます。
これらは剥がしてから再処理となりますが、素姓の分からない材質は荒れたり、溶けて無くなったりする危険があります。
金めっきの再メッキもあまりお勧めできません。


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