どうして修理品や既製品は加工できないの?
修理品はまず素材や表面処理の有無・種類がはっきり分かりません。
メッキや塗装は素材の種類・表面状態により、前処理などの加工方法を変えて処理していま す。修理品や個人的な単品は素材そのものが何であるか判らない物が多く、また必ず何らかのメッキや塗装などの表面処理が施してあります。それらは一度剥がさなければいけないもの、そのまま加工できるもの、研磨が必要なものなど様々ですが、この判別が非常に難しく、もし間違った判断をすると品物そのものが痛んだり、最悪の場合溶けて無くなってしまう危険があります。
その為、熟練工が慎重に作業しなければならず、また量産品に比べると、非常に能率が悪くなり処理費がとても高くなります。
「修理」や「再生」と言うと安くできそうですが、大抵のものは新品を買った方がはるかに安くついてしまいます。
例えば眼鏡の金めっきなら1時間に500枚、1日数千枚以上処理できるので1枚、200円~300円でできますが、修理品を1枚ずつの表面処理状態をメッキ膜厚計などで調べ、トップコート溶かし、金メッキ溶かし、パラジウムメッキ溶かし、ニッケル溶かしその後バフ研磨をしてから、今度は逆にニッケルメッキ、パラジウムめっき、金メッキ、トップコートをするとするとたった1枚が1日では処理できないでしょう。
これでは1枚に付き数万円いただかないと会社経営が成り立ちません。実に量産品の50倍から100倍近くの値段になってしまいます。
これでは到底お客様にはご納得いただけません。
また、修理品の加工を本格的にするなら、失敗時の為に保険に入っておく必要があります。しかし、大切な品物を壊されたお客様にとっては、お金で済むことではありません。このようなトラブル時のためのノウハウが弊社にはありません。
どうしても修理したいこだわりの逸品をお持ちの方は、それなりのリスクと値段を覚悟されてから修理専門の部署があるめっき・塗装会社をお探しください。
申し訳ございません。