弊社の強みに気が付きました。 by社長
先日の事 FAXで突然見積もり依頼が届きました。ステンレスにニッケルークロムメッキの依頼です。
しかし 数を見てびっくり、とても弊社でこなせる数ではありません。何年も続くと云う事なので まあまあ良い話ではあったのですが お断りするしかないと判断しました。そんな時 ある同業者から電話があったのでこの話をすると その会社にも同じ見積もり依頼が来たとの事。よさそうな話なのでがんばった見積もりを出したが どうも見積もり依頼を日本中に出しているみたいだから 恐らく駄目だろうと云われました。
それならと 思い気楽に「こんなにたくさん出来ません」と電話で言うと 「5分の1で良いからやってくれ その見積もりでいいから」と 何か切羽詰まった様子・・・
仕方がないので 先方に失礼のない程度の見積もりを出しました。
工業用のメッキをしているところはもっと安いはずです。しかし うちは装飾品が主なので設備も小さく、あまり極端な大量生産には向いていないのです。
しかし、何と次の日 そのお客さんから電話があり 「やっと思っていた値段が出た」 と喜ばれて今度上司とあいさつに行くとの事(ただし それっきりですが)
なぜ???
2ー3日間不思議に思っていたのですが わかりました。
うちは装飾用のメッキだから 自動機にはステンレスがメッキできるようにニッケルストライクが組み込まれているのです。ニッケルストライクとはステンレスには必ず必要な下地めっきの事です。これがないとめっきがはげてしまいます。眼鏡のめっきをしているところにとって普通のラインの組み方です。
それに対して
工業用のメッキを主にしているメッキ会社のクロムラインは鉄鋼用に作られているから ニッケルストライクが組み込まれていないのでしょう。だから ステンのメッキは一度違うラインでめっきして それからニッケルークロムラインとか硬質クロムに入れるので 手間がかかり高くなってしまうのだと思います。
そうなんです!ステンレスのメッキはうちの得意技だったのです。
鉄鋼のメッキは専門のメッキ屋に値段で負けてしまうのです。
30年間 ずっと当たり前になっていたので気が付かなかったのです・・・
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